弘前大学

第3回 弘前大学太宰治記念「津軽賞」表彰式を挙行しました

2025.03.27

2025(令和7)年3月26日(水)、第3回地域探究論文高校生コンテスト 弘前大学太宰治記念「津軽賞」の表彰式を挙行しました。

「津軽賞」は、弘前大学の前身の一つである旧制官立弘前高等学校出身の太宰治の中期の傑作として名高い小説『津軽』にちなんで設立されました。この賞は、高校生の皆さんが自らの地域を探究し、自分が本当に学びたいことに気づいてもらうことを目的としています。

第3回コンテストは、昨年9月から10月にかけて、個人?グループの2部門で小論文を募集し、全国の高校生の皆さまから377件(受賞数は26件(個人部門15件、グループ部門11件)、うち青森県内は9件)の応募作品が寄せられました。最優秀賞である津軽賞に輝いた山形県立谷地高等学校 3年の東海林 彩華さん(個人部門)と、青森県立五所川原農林高等学校 3年の中里 心南さん、2年の小田桐 優羽さん、石岡 慶太さん(グループ部門)の2組を弘前大学に招待し、表彰式を行いました。表彰式の後には、キャンパスツアーで大学構内を巡り、大学施設や太宰治の文学碑などを見学しました。

左から石岡さん、小田桐さん、中里さん、東海林さん、岡﨑理事(審査委員長)

個人部門で受賞した東海林さんは、欄間の醸し出す日本的風情や情緒を文学を引用して表現することで欄間の意義を深く語りかける小論文をまとめました。欄間という身近な存在が静かながら実は確かに内包している郷土への愛や祈りを見出し、短い論文の中でしっかりと読者の心に訴えてきており、読後に清々しい気持ちを抱かせる作品であると、審査員は高く評価しました。東海林さんは「津軽賞を受賞できたのは、多くの方からのご協力、先生方からご指導していただいたおかげだと思っている。今後は県外の欄間にもふれ、隠された思いを知り、多くの人に欄間を知っていただけるよう精進していきたい」と今後の抱負を語りました。

グループ部門で受賞した中里さん、小田桐さん、石岡さんは、先輩の研究を引き継ぎ、未利用リンゴの活用に取り組みました。研究の過程で様々な工夫や努力があったこと、さらに得られた結果もシェアップルの有用性をクリアに示していたことが高評価に繋がりました。3人は「今回、津軽賞を受賞できてうれしく思っている。また、自分たちがリンゴを育てていく中で出てくる、未利用リンゴを届けた際、多くの方から『ありがとう』という言葉と笑顔をもらうことができて、このシェアップルという活動にやりがいを感じることができた」と語りました。

受賞の喜びを語る東海林さん

左から石岡さん、中里さん、小田桐さん

岡﨑 雅明 審査委員長は「津軽賞の論文を書くということを通して、論理的思考力が磨けたと思います。今後の活躍に期待しています」とメッセージを贈りました。

受賞結果詳細については「太宰治記念 津軽賞」特設サイトからご確認ください。

また、第4回弘前大学太宰治記念「津軽賞」の公募開始は2025年秋を予定しています。

創立50周年記念会館内にある「幸せのリング」前で記念撮影

旧官立弘前高等学校在校生名簿碑にある太宰治の名前を探す受賞者