弘前市内の6大学が加盟している学園都市ひろさき高等教育機関コンソーシアムでは,平成28年12月10日(土)に,弘前市民会館大会議室で「6大学合同シンポジウム」を開催しました。
今年で5年目となる本シンポジウムは,「防災を考える『しなやか』に暮らせるまちへ」をテーマに,日常生活の中での防災?減災に対する意識と行動についての学びの機会を共有し,防災?減災を通じながら住民自治?住民による地域づくりの機運を高めるきっかけになることを目的とし,基調講演及びパネルディスカッションを行い,市民,188体育官网-【体育娱乐】@,関係者合わせて約60名が参加しました。
基調講演では,福島大学うつくしまふくしま未来支援センター特任准教授の天野 和彦氏を講師に迎え,東日本大震災及び熊本地震における避難所運営の取組をとおして,「命を守るために『交流』と『自治』が必要である」と,その重要性を説いていました。
また,パネルディスカッションでは,天野氏に加え,青森市の原別地域まちづくりを進める会で事務局長を務める工藤 健氏,弘前市経営戦略部防災安全課主事の小笠原 渓氏をパネリストとして迎え,工藤氏は,同会が実施している中学校での避難所運営訓練の様子を紹介し,「『防災』が地域の人と人を繋ぐ役割を果たしている」と述べ,小笠原氏は,弘前市で実施している防災マイスター育成講座の概要を説明し,「災害が少なく安全と思われている弘前市でも災害は起こるという事を意識し,身近な問題として積極的に話題提起して欲しい」と来場者に訴えていました。
最後に,本シンポジウムの進行役を務めた生島 美和弘前学院大学文学部准教授が,「防災を意識づけるためには,『しなじく(津軽弁で「根気強く」という意味)』続けていく教育の力が大切である」と述べ,参加者は,登壇者の話に真剣に耳を傾け,災害の少ない弘前における「防災」の重要性を考える大変有意義な機会となりました。