弘前大学では、令和元年12月13日(金)青森県西津軽郡深浦町の春光山円覚寺において「弘前大学深浦エコサテライトキャンパス令和元年度第2回公開講座『地域探求講座in円覚寺』」を深浦町と共同で開催しました。
本サテライトキャンパスは、高等教育機関がない青森県西海岸方面において、深浦町を中心に188体育官网-【体育娱乐】@の滞在型学習や大学講義レベルの公開講座?講演会等の実施、大学の各種広報活動、その他地域の活性化に資する事業を実施することにより、賑わいの創出とともに地方創生や人材育成等に貢献することを目的として、平成28年5月に弘前大学と深浦町がバーチャル型のキャンパスとして共同で設置しているものです。
本公開講座では、大同 2年(西暦807年)に坂上田村麿が建立したと伝えられる円覚寺の古典籍調査で発見された資料を活用し、青森県立木造高校深浦校舎の高校生や一般市民を対象に地域の歴史や文化について学び、地域の文化資源の活用について考察を行うことで課題解決能力を高めることを目的に開催しました。
はじめに、弘前大学人文社会科学部 渡辺麻里子教授より、『深浦の歴史や文化を学ぼう-深浦円覚寺所蔵古典籍と文化資源の活用-』と題して、深浦町はかつて北前船の港であり様々な人が訪れたこと、これにより貴重な書物や物品などが日本各地から持ち込まれたこと、そしてそれらが円覚寺に保管されていたことについて説明がなされました。
続いて、円覚寺 海浦由羽子責任役員の案内のもと円覚寺の歴史や貴重な文化財を見て回りました。その後、高校生や一般市民が円覚寺所蔵の古い書物に直接触れ、和装本と洋装本の違いや持ち方?さわり方について学びました。
最後に、渡辺教授から来場者に対し「円覚寺には青森県だけでなく日本の歴史にとっても貴重な文化財が保管されている。その調査研究完了までには長い長い道のりであり、そこには沢山の人の手が必要となるため、皆さんと一緒になって調査研究を進めて行きたい。そして皆さんから深浦町の素晴らしさを多くの人に紹介してほしい」と述べられました。
会場には高校生や一般市民ら約35名が参加し、円覚寺の歴史的価値の高さとその魅力やこれからの展望についてを熱心に聞き入り、盛況のうちに終了しました。