弘前大学と弘前市は、2023(令和5)年5月24日(水)から5月30日(火)までの7日間、令和5年度「弘前市いきいき健診」を実施します。この健診は弘前市民の健康寿命延伸を目的に、弘前市と弘前大学が平成28年度から共同で実施しているもので、AMED日本医療研究開発機構(認知症研究開発事業)による「健康長寿社会の実現を目指した大規模認知症コホート研究」(全国8地域からなる地域高齢者1万人の大規模認知症コホート研究)の一環でもあります。
対象は65歳以上の弘前市民で、平成28年度と平成29年度にベースライン調査を実施し、その後2年毎の追跡調査を経て、最終的に10年間継続して健診を行います。今年は平成29年度に最初の健診を受けた方の3回目の追跡調査となり、期間中に約700名の健診を予定しています。
健診初日の24日(水)には、会場となる岩木文化センター あそべーる(弘前市)に櫻田宏弘前市長が視察に訪れ、健康未来イノベーションセンター長の三上達也教授から各種健診の説明を受けました。健診項目は、身長?体組成?心電図?内科診察?握力などの他、五味(甘味?塩味?酸味?苦味?うま味)の味が付いた水分を口に含み味覚を検査するブースや、ペグボードを用いた手先の動きを検査するブースなどが設けられています。
櫻田市長は、「岩木地区の方々のご協力をいただいて健診できていることが、これからの健康都市弘前につながっていくと感じた。治療方法が確立されていない認知症について、これまで蓄積してきたデータを研究に活かしていただくことで、認知症の予防、ひいては解決につながることを期待している」と力強く語りました。また、三上達也教授は、「これだけ長期でかつ大規模な調査は他に例がなく、健診を通して非常に重要なデータを収集できている。10年間の括りで追跡調査をしているが、現時点の分析では、内臓脂肪の多い人の方が少ない人に比べて認知機能が低下しやすいことが分かっている」と研究の成果について触れました。
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