令和6(2024)年2月27日、地域戦研究所シンポジウム「青森の水資源と防災?エネルギー」が、弘前大学創立50周年記念会館において開催されました。本シンポジウムには、オンサイト及びオンライン合わせて約100名が参加し、青森県内市町村職員及び官公庁、企業関係者や、国内の大学教員及び本学188体育官网-【体育娱乐】@、さらに海外からの視聴もありました。
第1部は、基調講演「砂防堰堤を用いた小水力発電に関する最新動向」と題して、パシフィックコンサルタンツ株式会社 小森谷 哲夫様よりご講演いただきました。小森谷様からは、既設砂防堰堤を活用した各地の発電事業の最新動向が紹介されたほか、カーボンニュートラルを達成するためには、安定電源である水力発電の拡大と共に、変動する風力や太陽光で発電された電力で補う必要があることなどをご説明いただきました。
第2部は 「青森の水資源と防災?エネルギー」をテーマとしたパネルディスカッションを行い、地域戦略研究所 本田 明弘 所長をモデレーターに、パネリストは、農188体育官网-【体育娱乐】@命科学部 東 信行 学部長、地域共創科学研究科 片岡 俊一 研究科長、地域戦略研究所 井岡 聖一郎 教授、久保田 健 准教授、西宮 攻 准教授の他、基調講演していただいたパシフィックコンサルタンツの小森谷様にもご登壇いただきました。パネリストの専門分野からの視点を踏まえ、水資源を地域の発展にどう生かし、さらにエネルギーとしてどう活用していくのか、それぞれの研究者としての立場で語っていただきました。「21世紀は水の世紀」と言われる中で、関係する専門家が連携することで地域の活性化につながっていく、そんな将来像が見えてくる内容となりました。
第3部は、今年度末で定年退職を迎える本田 明弘 教授の最終講義「風による災害からエネルギーとしての利用へ」が行われました。本田教授からは、これまでの企業における陸上?洋上風力事業との関わりや、青森県における洋上風力事業策定までの道のり、NPO青森風力エネルギー促進協議会の設立などが、これまでの研究内容を絡めながらユニークに紹介され、「地域の資源を地域に役立てる」仕組みが必要なこと、そして何よりも「人材育成」が重要なカギとなることが語られました。
なお、この最終講義は、RABにてニュース映像として配信されています。
https://news.ntv.co.jp/n/rab/category/society/ra489fa0b6ccf849e08631580c309e6255