弘前大学

「国際大会交歓グッズ 高校生デザインコンテスト in 青森」表彰式を開催

2024.06.04

「国際大会交歓グッズ 高校生デザインコンテスト in 青森」の表彰式が2024(令和6)年6月1日(土)、弘前大学理工学部で行われました。

受賞者とコンテスト関係者で記念撮影

本コンテストは弘前大学教育学部と日本化学会化学グランプリ?オリンピック委員会 オリンピック小委員会が協同で実施したものです。このコンテストでは、世界中の化学好きな高校生以下が参加する「第56回国際化学オリンピック サウジアラビア大会」(2024年7月21日~31日開催)に参加する日本代表の高校生4名が、大会期間中に世界の代表生徒と交流するツールとして使う交歓グッズ(手ぬぐい)のデザインを募集しました。

※ 国際化学オリンピック(IChO=International Chemistry Olympiad)は、1968年に東欧3カ国(ハンガリー、旧チェコスロバキア、ポーランド)が始めた高校生の化学の学力試験から発展した、1年に1度開催される「化学」の国際コンテストです。代表は1ヵ国最大4名まで出場でき、近年では約90の国と地域が参加する一大国際大会となっています。大会は毎年7月に10日間開かれ、それぞれ5時間に及ぶ実験課題と筆記問題に挑戦します。成績優秀者には金メダル(参加者の1割)、銀メダル(同2割)、銅メダル(同3割)がそれぞれ贈られます。日本は2003年より参加しており、2010年および2021年は日本で国際大会を開催しました。

今年4月から5月にかけて募集し、県内の高校生から総計33件(受賞数は11件(最優秀賞1件、優秀賞2件、優良賞8件)の応募作品が寄せられました。

最優秀賞には青森県立黒石高等学校2年の笹 羽津紀さんが、優秀賞には青森県立弘前高等学校3年の小野早千枝さんと青森県立弘前南高等学校3年の山内もかさんの2名が選ばれ、髙瀬 雅弘教育学部長から表彰状と副賞が贈られました。

髙瀬教育学部長(左)と最優秀賞を受賞した黒石高等学校2年の笹 羽津紀さん(右)

笹さんの作品。日本を象徴する桜と、化学の構造式を描きました

優秀賞の弘前南高等学校3年の山内もかさん(中央)と弘前高等学校3年の小野早千枝さん(右)

また、同時に「第56回国際化学オリンピック ユニフォームデザインコンテスト at 弘前大学」(弘前大学内で実施)の表彰式も執り行われ、最優秀作品には弘前大学大学院地域社会研究科2年の孫 暁儀(そん ぎょうぎ)さんが選ばれ、中村朝夫オリンピック小委員会委員長から表彰状と副賞が贈られました。

中村朝夫オリンピック小委員会委員長(左)と大学院地域社会研究科2年の孫 暁儀さん(右)

孫さんがデザインしたロゴが用いられたポロシャツとTシャツ

髙瀬教育学部長から「STEAM教育という文系?理系の垣根を越えた教育概念が重視される現在、化学の発展には理系の学問だけではなく、アートに関わる部分も非常に重要。今回応募された皆様は、理系?文系の枠を越えた本コンテストに応募した形で化学の発展に寄与されました」と応募した高校生のチャレンジを称えました。

第55回国際化学オリンピックスイス大会の日本代表団を引率し、本コンテストの実施責任者である教育学部の島田透准教授からは「昨年引率した際、他国の代表生徒がおそろいのTシャツやポロシャツを着て一致団結している様子を目の当たりにして、今回日本代表でもグッズを作製することにしました。青森県から代表生徒は出ていませんが、こうした形で青森県内の高校生がデザインしたグッズが世界中に広がることを嬉しく思います」と手ぬぐいとユニフォームのデザインを募集することになった経緯について説明がありました。

髙瀬教育学部長

教育学部 島田准教授は今大会も代表団を引率する予定

高校生デザインコンテストで最優秀賞を受賞した笹さんは「手ぬぐいのデザインなので、シンプルで使いやすさを重視して作成しました。日本を象徴する桜を、化学を表現するために構造式を用いました。この手ぬぐいが世界の方々に知ってもらえるとすごく嬉しいです」と受賞の喜びを語りました。

笹さんがデザインした手ぬぐいは、日本代表生徒と共にサウジアラビアのリヤドに向かいます。

受賞の喜びを語る笹さん

日本代表の生徒4名と記念撮影

また、国際化学オリンピックでは、日本の高校教育のレベルを超えた内容の実験課題も出題されます。これに対応するため、日本代表の高校生4名は実践的な技術や考え方を習得する特別訓練を受けます。この特別訓練は、日本化学会オリンピック小委員会と弘前大学が協力して、6月1日(土)から2日(日)の2日間にわたり実施されました。

特別訓練にはオリンピック小委員会の教員だけでなく過去にオリンピックに参加したOB?OGや本学188体育官网-【体育娱乐】@が指導に当たった

県内で代表生徒の強化訓練が行われるのは今回が初めてのことで、弘前大学の設備が世界水準の化学実験を行うことに適していることなどから実現しました。

弘前大学は日本代表生徒を応援しております。

第56回国際化学オリンピックサウジアラビア大会に参加する日本代表生徒4名
?飯野 拓人 (イイノ タクト) 筑波大学附属駒場高等学校 3年生(東京都)
?大沼 拓実 (オオヌマ タクミ) 栄光学園高等学校 3年生(神奈川県)
?斎藤 健太 (サイトウ ケンタ) 灘高等学校 2年生(兵庫県)
?鈴木 亜麻音 (スズキ アマネ) 洗足学園高等学校 3年生(神奈川県)